前置きは前回の「2.4G帯編」と同じです。
Wi-Fi(無線LAN)には周波数を2倍、4倍と使って通信速度を高める機能が備わっています。そこで今回は、Wi-Fiルーターの設定をいじり、周波数帯域幅を2倍、4倍としたときの通信速度の変化を測定しました。
実験方法
- 周波数帯域幅を20MHzに設定し、通信速度と電波強度を測定。
- 周波数帯域幅を40MHzに設定し、通信速度と電波強度を測定。
- 周波数帯域幅を80MHzに設定し、通信速度と電波強度を測定。
今回は5GHz帯の電波を使用しました。
使用ルーターはアイ・オー・データ機器の WN-AX1167GR2 です。ルーターの管理画面から、無線設定>詳細設定と進み、使用する帯域(5G)で「20MHz」か「40MHz」か「80MHz」を選ぶことができます。

実験結果
1. 帯域幅20MHz
帯域幅が標準の20MHzでも十分な回線速度が出ています。この値が基準となります。


2. 帯域幅40MHz
帯域幅を40MHzに設定しました。下の図より、Wi-Fiチャネルの幅が2倍になっていることがわかります。回線速度が上昇しています。


3. 帯域幅80MHz
帯域幅を80MHzに設定しました。下の図より、Wi-Fiチャネルの幅が4倍になっていることがわかります。回線速度がさらに上昇しています。


実験結果一覧
ダウンロード | アップロード | 電波強度 | |
帯域幅20MHz | 49.0 Mbps | 54.0 Mbps | -44 dBm |
帯域幅40MHz | 58.6 Mbps | 92.3 Mbps | -40 dBm |
帯域幅80MHz | 84.4 Mbps | 93.7 Mbps | -42 dBm |
まとめ
- 5GHz帯で帯域幅を増やすと通信速度は上昇する。
- 帯域幅20MHzでも十分に高速な通信が可能。
前回取り上げた2.4GHz帯の実験では、帯域幅増加(チャネルボンディング)の効果はありませんでしたが、今回取り上げた5GHz帯では、帯域幅を増やすと通信速度も上昇していきました。
5GHz帯だと干渉する外来の電波が無かったからかもしれません。2.4GHz帯は干渉する可能性のある外来の電波が複数観測されていました。
干渉する電波がある場合、どのような結果になるのか気になります。
今回使用したWi-Fiルーター↓(Amazonリンク)
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