Wi-Fi(無線LAN)の電波は、障害物により減衰すると言われています。その中でも金属は大きく電波を減衰させます。そこで今回はWi-Fiルーターにアルミホイルを巻き、スマホの通信状態の変化を測定しました。
実験方法
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻かずに、ルーターと同じ部屋にて回線速度と電波強度を測定。
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻き、ルーターと同じ部屋にて回線速度と電波強度を測定。
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻かずに、隣の部屋にて回線速度と電波強度を測定。
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻き、隣の部屋にて回線速度と電波強度を測定。
なお、今回は5GHz帯の電波を使用しました。
Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻いた様子は↓。3重になっています。
実験結果
1. アルミホイル無し、同じ部屋
回線速度も電波強度も十分な値です。アルミホイル無しなので当然です。
2. アルミホイル有り、同じ部屋
Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻くと、ダウンロード速度がやや落ちましたが、非常に高速な通信が可能な状態です。電波強度は10dBm以上落ちました。
アルミホイル無し、隣の部屋
隣の部屋へ移動し、同様の測定をしました。アルミホイル無しだと、電波強度は落ちていますが、回線速度は非常に高速です。
アルミホイル有り、隣の部屋
さらにアルミホイルを巻くと、通信速度は大幅に遅くなり、電波強度も大幅低下し、電波の状態は黄色信号となりました。
実験結果一覧
ダウンロード | アップロード | 電波強度 | |
アルミ無・同室 | 80.6 Mbps | 93.9 Mbps | -37 dBm |
アルミ有・同室 | 65.2 Mbps | 93.9 Mbps | -52 dBm |
アルミ無・隣室 | 68.1 Mbps | 84.5 Mbps | -58 dBm |
アルミ有・隣室 | 4.9 Mbps | 14.0 Mbps | -76 dBm |
まとめ
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻くと、電波が減衰し、電波強度が下がる。
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻いても、すぐ近くであれば電波強度が下がっても高速通信が可能。
- Wi-Fiルーターにアルミホイルを巻き、距離が離れると、通信速度は大幅に低下する。
- 電波強度が一定の値以下になると、急激に通信速度が低下しはじめる。
一般に言われている事と同じ結果になりましたが、アルミホイルを巻いても、すぐ近くなら通信速度がほとんど落ちないのが意外でした。
今回は5GHz帯でアルミホイル3重でしたが、2.4GHz帯の場合や、アルミホイルを巻く量を増やした場合など、結果が変わってきそうで興味があります。
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