Synology製Wi-FiルーターMR2200acを購入してたいぶ時間がたちました。そういいえば、肝心のWi-Fi(無線LAN)機能について書いていないことに気がついたので今回レビューしたいと思います。
MR2200acの仕様
MR2200acの無線機能で注目するのは「トライバンド」と「メッシュネットワーク」です。
トライバンド Wi-Fi
トライバンドとは、3種類の電波を同時に使い、3つの通信を同時にすることができる機能です。
5GHz帯の電波を2種類、2.4GHz帯の電波を1種類使います。各通信速度は下の仕様表にあるとおりです。
5GHz帯の電波は最高速度は速いものの、障害物に弱いという特徴があります。
2.4GHz帯の電波は障害物に強いものの、他電波の干渉を受けやすいという特徴があります。
以上のような特徴のある複数の電波を、使用環境により適切に切り替えることで、高速で安定した通信を実現します。
メッシュネットワーク
メッシュネットワークとは、複数のWi-Fiルーターを使って広範囲に安定して電波を届ける機能です。
下の図のように、ユーザーはWi-Fiルーターの場所を気にせず、どこにいても安定した通信が可能になります。
複数台設置した場合でも、疑似的に1台のWi-Fiルーターが家中に電波を届けているようなイメージになります。
今回はルーターが1台しかないので、メッシュ機能については技術の紹介のみとなります。
Wi-Fi connect
MR2200acの管理設定機能であるSRM(Synology Router Manager)に入るとWi-Fi機能の設定に特化した「Wi-Fi connect」があります。
Wi-Fi connect > 状態
Wi-Fi connect を開くと、現在の状態が表示されます。
3つの電波について、使用チャネルの数字が示されています。
Wi-Fi connect > ワイヤレス
トライバンド自動選択を「ON」にしておけば、受信状態のよい電波を自動で選択してくれます。
ルーターの名前(SSID)は1つなので、一度接続設定をすれば、あとは放っておけば大丈夫です。
電波強度の測定
MR2200acにスマホを無線接続し、電波強度の測定を行いました。まずルーターと同じ部屋で強度を測定し、それから部屋を移動しながら電波強度の変化を見ました。
一般に電波強度 -60dBm 以上で安定した高速通信が可能とされています。
さらに -60dBm ~ -80dBm で低速な通信が可能とされています。
測定結果一覧
2.4GHz帯 | 5GHz帯(W52,W53) | 5GHz帯(W56) | |
ルーターと同部屋 | -42 dBm | -46 dBm | -46 dBm |
隣の部屋 | -58 dBm | -69 dBm | -78 dBm |
隣の隣の部屋 | -63 dBm | -76 dBm | -83 dBm |
隣の隣の隣の部屋 | -71 dBm | × | × |
結果一覧の一番下は、ほとんど家の端から端なので障害物に弱い5GHz帯の電波は届きませんでした。
障害物に強い2.4GHz帯は、家の端から端でも低速ですがWi-Fi通信が可能という結果になりました。
まとめ(感想)
すいません、MR2200acのレビューと言いつつ、Wi-Fiルーター一般の話になってしまいました。
本当は他のルーターと比較してMR2200acのメッリト、デメリットを示すべきだったのですが、簡単に比較する方法が思いつかなくて、こんな感じになってしまいました。
アイ・オー・データ機器のWi-Fiルーターも持っているので、うまいこと比較できる方法を思いついたらまた報告します。
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