Synology製Wi-FiルーターMR2200acにUSBストレージを接続した場合、どのくらいの速度で読み書きができるのか、という質問がきたので試してみました。
MR2200acにはUSB3.0のポートが備わっており、そこにUSBストレージを接続することで簡易的なNASとして運用できます。
実験方法
- MR2200ac標準設定で外付けHDD(2.5インチ)を接続し読み書き速度を測定
- MR2200ac標準設定で外付けSSDを接続し読み書き速度を測定
- USB2.0への自動ダウングレード設定を切り、USB3.0接続固定で外付けHDD(2.5インチ)を接続し読み書き速度を測定
- USB2.0への自動ダウングレード設定を切り、USB3.0接続固定で外付けSSDを接続し読み書き速度を測定
- PCに直接 外付けHDD(2.5インチ)を接続し読み書き速度を測定
- PCに直接 外付けSSDを接続し読み書き速度を測定
ストレージの読み書き速度の測定には CrystalDiskMark を使いました。
なおMR2200acには、USB3.0接続時のWi-Fi電波への影響を考慮し、自動でUSB2.0へダウングレードされる機能が付いています。
この機能は標準ではオンになっていますが、設定でオフにした場合も測定し、比較しました。
実験結果
1. 標準設定(USB2.0自動ダウングレード有)で外付けHDDを接続した場合
2. 標準設定(USB2.0自動ダウングレード有)で外付けSSDを接続した場合
3. USB3.0接続固定で外付けHDDを接続した場合
4. USB3.0接続固定で外付けSSDを接続した場合
5. PCに直接外付けHDDを接続した場合(USB3.0接続)
6. PCに直接外付けSSDを接続した場合(USB3.0接続)
実験結果一覧
Read [MB/s] | Write [MB/s] | |
USB2.0でルーターとHDDを接続 | 31 | 27 |
USB2.0でルーターとSSDを接続 | 39 | 38 |
USB3.0でルーターとHDDを接続 | 51 | 43 |
USB3.0でルーターとSSDを接続 | 46 | 42 |
USB3.0でPCとHDDを接続 | 69 | 62 |
USB3.0でPCとSSDを接続 | 359 | 329 |
まとめ
- USB2.0への自動ダウングレード設定をオフにしても、読み書き速度は劇的には速くならない。(少しは速くなる)
- MR2200acに接続するストレージはHDDでもSSDでも、読み書き速度はほとんど変わらない。
- HDDを接続する場合、接続先がルーターでもPCでも、読み書き速度はあまり変わらない。(おかしい?)
- SSDをPCに直接つなぐと読み書き速度は劇的に速くなる。(当たり前)
- 本物のNASより読み書き速度はだいぶ遅い。(半分以下程度か)
PCとストレージを直接つなぐ測定は、MR2200acの性能を測るには直接関係ありませんが、実験結果の比較検討のために行いました。
今回は何も設定せず、ただつないで測定しただけなので何か必要な設定を見逃しているかもしれません。